医師が考える、夏の飲酒リスクと残暑の時期に疲れを残さないための対策
医師の視点から見ると、夏の飲酒にはどのようなリスクが潜んでいるのでしょうか。
ここからは、内科医・消化器内科医にうかがいました。
空腹のまま冷たいお酒を飲むと、酔いが早く回りやすいとみる医師が多い結果となった。
「夏場に『空腹のまま』『冷たいお酒ばかり』を飲むことは、医学的な観点から体調にどのようなリスクをもたらすと考えるか」と尋ねたところ、『酔いが早く回りやすくなる(50.3%)』と回答した方が最も多く、『注意力や集中力が低下する(44.7%)』『眠気やだるさが生じる(35.6%)』となりました。
『酔いが早く回りやすくなる』と回答した方が約半数と多く、また「注意力や集中力の低下」「眠気やだるさ」といったリスクにもつながると考える方が多いようです。
単にお酒に酔いやすくなるという問題にとどまらず、体のコンディションに影響を及ぼす可能性があるなど、具体的な不調を招きやすい状況がうかがえます。
今回の結果では、回答が一つのリスクに偏ることなく複数の項目に分散している点も特徴的です。医師は夏場の飲酒について、酔いやすさだけではなく、その後の体調や日常生活への影響も含めて幅広く捉えていることがうかがえます。
飲み方そのもののリスクに加えて、食欲がない・疲れが抜けないといった状態での飲酒は、翌日にどのような影響を及ぼすと考えられるのでしょうか。
「夏バテで『食欲がない』『疲れが抜けない』状態のままお酒を飲むことは、翌日のコンディションにどのような悪影響を及ぼしやすいと考えるか」と尋ねたところ、『胃や腸に疲労が蓄積し、さらに食欲が低下する(47.5%)』と回答した方が最も多く、『睡眠の質が低下し、疲労の回復が遅れる(45.2%)』『アルコールが体内に残りやすくなる(44.0%)』となりました。
夏バテの状態のままお酒を飲むと、「胃腸への疲労蓄積によるさらなる食欲の低下」や「睡眠の質の低下による疲労回復の遅れ」「アルコールが体内に残りやすい」など、さまざまな負担があることが判明しました。
不調を抱えた状態での飲酒は、翌日以降も疲れなどが残りやすくなる可能性があることが示されました。
今回の結果では、回答が特定の項目に集中するのではなく、胃腸への負担や睡眠、疲労感など複数の影響に分かれている点も特徴的です。こうした結果から、医師は不調時の飲酒による影響を一つの症状としてではなく、翌日のコンディション全体に関わるものとして捉えていることがうかがえます。
では、夏場でもコンディションを維持しながらお酒を楽しむためには、どのような心がけが必要なのでしょうか。
夏のお酒を無理なく楽しむには、お酒と同じくらいの水をこまめに飲むことが勧められている。
「夏場の飲酒を楽しむために、飲酒前や飲酒中に意識した方が良いと考える対策」について尋ねたところ、『お酒と同量の水(チェイサー)をこまめに飲む(50.0%)』と回答した方が最も多く、『飲酒前や飲酒後に、健康維持をサポートするサプリメントを飲む(42.4%)』『飲酒前に軽食をとり、空腹状態での飲酒を避ける(40.7%)』となりました。
「お酒と同量の水をこまめに飲む」や「事前に軽食をとり空腹状態での飲酒を避ける」といった対策に加え、日頃の食事で不足しがちな栄養素を補う方法の一つとして、サプリメントを活用することも考えられます。
今回の調査では、医師が挙げた対策はいずれも、日常生活の中で比較的取り入れやすい内容が中心となりました。夏場は暑さによって生活リズムや食事内容が変化しやすい時期でもあるため、無理のない範囲でこうした習慣を意識することが、健康維持を意識するうえで参考になる考え方として捉えられていることがうかがえます。
夏の飲酒時に意識したい成分では、ミネラルが最多。ビタミンCやビタミンB群も上位に挙がった。
続いて、「夏場の飲酒を楽しみ、健康維持をサポートするために、補給を意識した方が良いと考える成分」を尋ねたところ、『ミネラル(38.9%)』と回答した方が最も多く、『ビタミンC(36.6%)』『ビタミンB群(36.1%)』となりました。
夏の暑さによる発汗で失われやすく、体のコンディション維持にも消費されやすい『ミネラル』や『ビタミンC』『ビタミンB群』といった成分を、意識して摂取した方が良いことがわかりました。
今回の結果では、特定の栄養成分だけが突出するのではなく、複数の成分が上位に挙がりました。医師は、夏場の健康維持を考えるうえで、一つの栄養素に頼るのではなく、日頃の食事や栄養バランスを意識することが重要だと考えていることや、こうした日々の体調管理を意識することの大切さがうかがえます。
では、適切な対策をとらずに体への負担を放置してしまうと、秋口にかけてどのような影響が出るリスクがあるのでしょうか。
「夏場の空腹状態での飲酒や、冷たいお酒の飲み過ぎなどによる『体への負担』をケアせずに放置した場合、9月以降の残暑の時期にどのような影響が残るリスクがあるか」と尋ねたところ、『胃もたれを感じやすくなる(41.1%)』と回答した方が最も多く、『翌日も疲れが抜けにくく、コンディションが整いにくくなる(38.7%)』『食欲が落ちたままになる(36.8%)』となりました。
9月以降も「胃もたれ」や「食欲の低下」といった不調が長引き、日々の疲れが抜けにくくなるリスクがあることが判明しました。
夏のダメージが秋まで長引いてしまうリスクがあるからこそ、日頃から栄養補給などの対策をすることが大切だといえます。