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自然食研 食養生の知恵をいまのかたちに

肝臓が悪いとどんな症状が出る?
初期のサインや危険な数値、効率的な食習慣を解説

この記事のここがポイント

  • 「だるさ・疲れ」は放置せず肝臓のSOSを疑う
  • 黄疸やかゆみがある場合は早めに医療機関へ
  • 検査数値(AST等)の異常は無自覚でも再検査
  • 放置は脂肪肝から肝炎・肝硬変へ進行するリスク
  • 休肝日と栄養(オルニチン等)で早めのケアを

「最近疲れやすい」「お酒が残るようになった」そんな体の変化を感じていませんか。その症状は肝臓からのSOSかもしれません。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、不調があっても初期段階ではほとんど症状が現れないという特徴があります。そのため、気づいたときにはすでに状態が進んでいることも少なくありません。

この記事では、肝臓の不調を示す初期のサインや危険な症状、健康診断の数値の見方、今日からできる対策をわかりやすく解説します。

肝臓が悪いとどんな症状が出る?セルフチェック

肝臓の不調は段階的に症状が現れます。初期段階では「なんとなく調子が悪い」といった曖昧な症状が中心ですが、状態が進むと目に見える変化として体に現れてきます。

ここでは、肝臓の状態を知るための症状をレベル別にご紹介します。自分の体に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。

【初期サイン】なんとなくの不調

肝臓の不調が始まったばかりの段階では、はっきりとした症状ではなく「なんとなく調子が悪い」という曖昧な不調として現れます。

  • 全身のだるさや倦怠感
  • 十分に寝ても疲れが取れない
  • 食欲不振
  • 吐き気を感じる
  • 脂肪分の多い食事を受け付けない
  • 以前と比べてお酒が弱くなった
  • 二日酔いが長引くようになった

このような症状は肝臓の「解毒」や「代謝」といった重要な機能が低下し、体内でエネルギー不足が起きていたり、処理しきれない毒素が蓄積しているサインです。風邪や疲労と似ているため見過ごされやすいですが、こうした症状が続く場合は注意が必要です。

【要注意】皮膚や体に現れる危険なサイン

肝臓の状態がさらに悪化すると、目に見える形で体に変化が現れ始めます。

  • 白目や皮膚が黄色くなる
  • 体全体に強いかゆみを感じる
  • 手のひらが赤くなる
  • 首や胸にクモが足を広げたような赤い血管が浮き出る
  • お腹が張る
  • 足がむくむ
  • 尿の色が濃い茶色になる
  • 便が白っぽくなる など

このような症状が見られたら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。放置すると、肝炎や肝硬変といった深刻な病気が潜んでいる可能性があります。

【参考】国立健康危機管理研究機構(JIHS)|急性肝炎

【参考】国立健康危機管理研究機構(JIHS)|B型肝炎

【参考】国立健康危機管理研究機構(JIHS)|C型肝炎

【参考】国立健康危機管理研究機構(JIHS)|肝硬変

なぜ症状が出るの?肝臓が疲れる原因と仕組み

肝臓がなぜこれほど重要で、不調になるとさまざまな症状が出るのでしょうか。肝臓が担っている役割の大きさに関係しています。ここでは、肝臓の働きと、機能が低下したときに体で何が起きているのかを分かりやすく解説します。

肝臓は巨大な化学工場

肝臓は体の中で最も大きな臓器で、重さは約1.0〜1.5kgです。「体の化学工場」とも呼ばれています。以下のように、生命維持に欠かせない多くの働きを担っています。

  • 食事から摂った栄養をエネルギーに変える「代謝」
  • アルコールや有害物質を無害化する「解毒」
  • 脂肪の消化を助ける胆汁を作る など

【参考】福岡県肝疾患相談支援センター|肝疾患について

機能が低下すると体に毒素が回る

肝臓の機能が低下すると、本来無害化されるはずの毒素や疲労物質が体内に残ってしまいます。その結果、全身のだるさが続いたり、脳に影響が及んで集中力が低下したりするのです。

また、栄養をエネルギーに変える働きも鈍くなるため、慢性的なエネルギー不足に陥り、疲れやすさを感じるようになります。

健康診断で肝機能を指摘されたら?数値の見方

「健康診断の結果で肝機能の数値が高いと言われたけれど、体調は悪くないし大丈夫だろう」と思っていませんか。実は、自覚症状がなくても数値が悪ければ、肝臓はすでに悲鳴を上げています。肝臓は我慢強い臓器なので、症状が出るころにはかなり状態が進んでいることもあります。

だからこそ、健康診断の数値は重要なサインです。基準値を超えていたら、必ず再検査や医療機関の受診を検討しましょう。

AST(GOT)・ALT(GPT)とは?

AST(GOT)とALT(GPT)は、肝臓の細胞の中にある酵素です。肝臓が健康な状態では、この酵素は細胞の中にとどまっていますが、何らかの原因で肝臓の細胞が壊れると、血液中に漏れ出してきます。

AST(GOT)やALT(GPT)の基準値は、一般的に以下のとおりです。

  • AST(GOT):30 IU/L以下
  • ALT(GPT):30 IU/L以下

数値が高い場合は、肝臓で炎症が起きていたり、細胞が壊れているサインと考えられます。特にALTは肝臓に多く存在する酵素なので、肝臓の状態を知る上で重要です。

γ-GTPとは?

γ-GTP(ガンマGTP)は、肝臓や胆道系の細胞に多く存在する酵素です。この数値は、特にアルコールの影響を受けやすいという特徴があります。お酒をよく飲む方や、過去に飲酒量が多かった方は、γ-GTPの数値が上がりやすい傾向にあります。また、脂肪肝や胆汁の流れが悪い状態でも数値が上昇します。

γ-GTPの基準値は一般的に50 IU/L以下です。アルコールと深く関係しているため、お酒を控えることで数値が下がるケースもあます。ただし、アルコールを飲まない方でも数値が高くなることがあるので、原因をしっかり調べることが重要です。

【参考】厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム」

【参考】健診会 東京メディカルクリニック人間ドッグ・健診センター|AST(GOT)/ALT(GPT)

【参考】健診会 東京メディカルクリニック人間ドッグ・健診センター|γ-GT(γ-GTP)

症状の裏に隠れている主な病気

肝臓の不調や健康診断での異常値の背後には、さまざまな病気が隠れている可能性があります。ここでは、代表的な肝臓の病気について、どのような状態なのかを分かりやすく解説します。病名を知ることで不安になるかもしれませんが、早期発見・早期対応が何より大切です。

脂肪肝

脂肪肝は、肝臓に脂肪が過剰に溜まった状態です。お酒をたくさん飲む方だけでなく、食べ過ぎや運動不足、肥満が原因で、お酒を飲まない方にも多く見られます。初期段階では自覚症状がほとんどなく、健康診断で偶然見つかることが大半です。

「脂肪肝くらい大したことない」と思いがちですが、放置すると肝臓の炎症が進み、より深刻な状態へと進行するリスクがあります。ただし、脂肪肝の段階であれば、食事の見直しや適度な運動、減量など、生活習慣を整えることで良くなる可能性があります。

【参考】厚生労働省|脂肪肝(しぼうかん)

【参考】厚生労働省|脂肪肝を予防する日常生活

肝炎

肝炎は、肝臓に炎症が起きている状態です。原因はウイルス感染(B型・C型肝炎など)、お酒の飲み過ぎ、薬の副作用などさまざまです。急性の場合は発熱や倦怠感、黄疸などの症状が出ることもありますが、慢性の場合は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行していることがあります。

放置すると肝硬変や肝臓がんへ進行するリスクが高まるでしょう。ウイルス性肝炎は飲み薬で、アルコール性肝炎は禁酒や節酒で改善が期待できます。

【参考】厚生労働省 肝炎対策国民運動事業|肝炎とは?

【参考】岩手医科大学附属病院|肝炎とは

【参考】駒込病院|肝臓病について

肝硬変

肝硬変は、長期間にわたって肝臓の細胞が壊され続けることで、肝臓が硬く変化し、正常に働かなくなった状態です。肝臓は破壊と再生を繰り返すうちに少しずつ硬くなり、最終的にはゴツゴツとした状態になってしまいます。

初期は症状がほとんどありませんが、進行すると黄疸、お腹の張り、足のむくみなどが出てきます。肝炎やアルコール性肝障害、脂肪肝を長年放置した結果として起こることが多いです。一度硬くなった肝臓を元に戻すことは非常に難しいため、肝硬変になる前に食い止めることが何より重要です。

【参考】国立健康危機管理研究機構(JIHS)|肝硬変

【参考】済生会|肝硬変 (かんこうへん)とは

【参考】宜保クリニック|肝硬変

病院へ行くべきタイミングと診療科は?

「このくらいの症状で病院に行っていいのかな」と迷う方も多いと思いますが、迷ったときこそ受診のタイミングです。先述した「皮膚や体に現れる危険なサイン」に当てはまる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。また、健康診断で肝機能の数値異常を指摘された場合も、自覚症状がなくても必ず再検査や受診を行いましょう。

受診する診療科は、消化器内科または肝臓内科が適しています。「大げさかもしれない」と思わず、健康を守るためにも早めの行動が大切です。

肝臓をいたわるために今日からできる対策

肝臓の健康を守るために、特別なことをする必要はありません。日常生活の中でできる小さな工夫の積み重ねが、肝臓をいたわることにつながります。ここでは、今日からすぐに始められる具体的な対策をご紹介します。

休肝日を作る・お酒の量を減らす

肝臓の健康を守るために最も効果的なのは、お酒との付き合い方を見直すことです。無理のない範囲で、週に2日の休肝日を設けることを目標にしてみましょう。肝臓がアルコールを分解する際には大きなエネルギーを使うため、肝臓を休ませ、回復する時間を与えられます。

仕事の付き合いもあって難しい方は、以下のようにできることから取り組んでみてください。

  • まずは週1日から始める
  • 飲む量を減らす
  • アルコール度数の低いものを選ぶ など

完璧を目指すのではなく、「少しでも肝臓を休ませる」という意識を持つことが大切です。

肝臓を助ける食事を意識する

内科医を対象にした「内側からの健康・美容ケア」に関する調査結果
内科医を対象にした「内側からの健康・美容ケア」に関する調査

肝臓の働きをサポートする栄養素を意識的に摂ることも大切です。内科医を対象にした「内側からの健康・美容ケア」に関する調査によると、肝臓の健康維持をサポートする成分として、特に認識されているのは以下の3つでした。

  • ビタミンB群
  • オルニチン
  • タウリン

実は、しじみにはこれら3つの成分がすべて豊富に含まれています。特にオルニチンはしじみに多く含まれるアミノ酸として知られており、肝臓の健康を意識した食生活では積極的に取り入れたい食材です。しじみ汁や魚介類を使った料理を日常的に取り入れることで、肝臓に優しい食生活ができます。

サプリメントで栄養補給する

「毎日しじみを食べるのは大変」「忙しくて食事に気を使う余裕がない」という方には、手軽に摂れるサプリメントの活用がおすすめです。

しかも、しじみをそのまま食べるときと違って、塩分やカロリーを気にする必要がありません。必要な成分だけを凝縮して摂れるのがサプリメントの大きなメリットです。飲み会の前に飲んでおく、朝の習慣として毎日続けるなど、ライフスタイルに合わせて取り入れられます。

まとめ

肝臓の初期サインを見逃さず、早めの対策で健康を守ろう

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、初期段階では症状がほとんど現れません。だからこそ、「なんとなくだるい」「疲れが取れない」といった小さなサインを見逃さないことが大切です。健康診断で肝機能の数値異常を指摘されたら、自覚症状がなくても必ず再検査や受診を検討しましょう。

休肝日を設ける、バランスの良い食事を心がける、サプリメントで必要な栄養を補うなど、できることから始めてみてください。肝臓は一度大きなダメージを受けると回復が難しい臓器ですが、早めの対策で健康を守ることができます。

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